なぜゲーム依存になるの?親が知りたい原因と対策を紹介

ゲーム・ネット依存を知ろう

ついついハマってしまう楽しいゲーム。生活の一部として楽しんでいる程度であれば問題ありませんが、夢中になりすぎて弊害が出てきてしまう状態のことを、ゲーム依存と呼びます。

なぜゲーム依存は起きるのか?という原因や、どうしたら防げるのか?という対策について本記事では紹介しています。

ゲーム依存とは?

2022年よりWHO(世界保健機関)の疾病分類で、「ゲーム障害」が認定されました。「時間や頻度を自分でコントロールできない」「ゲームを最優先する」「問題を無視して続ける」といった状態が12ヶ月以上継続していて、生活に重大な支障をきたしている場合に、「ゲーム障害」と診断される可能性があります。

ゲーム依存は何が問題なの?

ゲーム依存にはいくつかの問題があります。

まずゲームに依存してしまった結果、外出の回数が極端に減るなど身体を動かさなくなることがあります。睡眠時間が減ったり昼夜逆転状態に陥って生活のリズムが崩れたりすることもあります。こうした原因から体調不良を起こすなど別の問題が発生します。特に低年齢であればあるほど発育に悪影響が出ることもあります。引きこもりがちになり、社会的孤立・不登校に繋がるケースもあります。

他にもゲームが最優先になっていくと、人との約束が守れなくなったり、勉強の優先度も落ちていくため、成績にも影響する場合があります。

攻撃性・暴力性との関連も指摘されています。特にゲームを辞めるかどうかで親と口論したり、家庭内暴力に至るケースもあります。親への反発を強く覚えることで、そもそも話し合うことを放棄し、家庭内で孤立につながることも原因と考えられます。

なぜゲーム依存になってしまうのか?

ゲーム依存を招く一つの要因が、家庭内の環境です。

子ども部屋にパソコン・ゲームを置いていたり、スマホを買い与えられていることがよく原因に挙げられますが、年齢とともに必要性も上がっていくため、子ども部屋にパソコン・ゲームを置かない、スマホを与えないというというだけでは一時的にしか解決しません。むしろ年齢が上がってからスマホやゲームを買い与えられ、我慢させられた分、一気にのめり込んでしまう可能性があります。

家庭内の環境で重要なのは、親子で話し合う習慣、コミュニケーションが確立されていることです。例えばゲームやネットのルール決めをきちんと行うことはもちろん、そのルールが守れなくなった時に話し合いをするだけの関係性ができていないと、依存がエスカレートしやすいと考えられます。

もう一つの要因として、子どもの性格があります。

子どもの性格はそれぞれに個性がありますが、コミュニケーションをあまり得意としない子どももいます。特に話すことや人間関係が苦手で、周りの子どもたちとうまくいっていないという場合に、ゲームの中で達成感や承認欲求が満たされることで、そちらに居場所を見つけていくということがあります。

ゲームの中でできた人間関係も立派な人間関係に違いありませんが、ゲーム依存の状態にまでなると前述の問題が出てきますので、注意が必要です。

ゲーム依存を防ぐにはどうしたらいい?

ゲーム依存を防ぐには、原因を理解してきっちりと対処していく必要があります。

まずはゲームに依存しやすい環境を無くしていきましょう。毎日少しずつでも子どもと会話し、子どもを家庭内で孤立させないことが重要です。子どもが家庭内で孤立した結果として、逃げるようにゲームに入り込んでしまうことがあるので、ゲーム以外の日常生活に楽しみや喜びを見つけられるよう、サポートする必要があります。

せっかく子どもが楽しんでいるゲームそのものをダメなものだ、悪影響しかない、などと全否定することは避けた方が良いでしょう。逆に子どもがハマっているゲームに興味を持ってあげる、一緒に遊ぶことができれば、子どもの新しい一面を知ることができるかもしれません。

また年齢や性格などに応じて、子ども部屋でのゲームや夜間のゲームなどを制限・禁止するなども環境改善の一つとしては考えられます。

もう一つ重要なことが、ルールづくりです。

親から一方的に言われたルールは、子どもは強く反発し、守ることができません。ルールは一度破るとどんどん破りやすくなるため、初めに守れるルールを設定することが大事です。

重要なのは子ども自身が考え、一緒に決めていくことであり、どうしてそういうルールが必要なのかという理由を真剣に話して伝えなければなりません。ダメなものはダメ!では納得感が薄くなってしまい、反発を招いてしまいます。

また大人でもついつい自分のルールを破ってしまうことがあるように、子どももルールを守れないことはあります。ルールは決めたら守られるものだと決めつけず、破られてしまった時こそしっかり話し合いを行い、今後無いように少しずつ理解を得るような関係性を目指しましょう。またルールを守れなかった場合に厳しいペナルティを課すならば、その内容を事前に決めておく必要があります。厳しすぎるペナルティを後付けで課されてしまうと、そもそもルールがあること自体に不満を抱き、さらなる反発を招き、別の問題に発展するリスクもあります。

ゲーム依存が進んでしまったら専門機関へ

ゲーム依存が進む前に適切に予防を行い、問題が起こらないように対処するのが理想ではありますが、すでに依存が進んでしまっていて、家庭内ではなかなか解決を見出せないというケースもあります。そうした場合は無理に家庭内で解決を目指さず、専門機関の力を借りることも有効です。

精神保健福祉センター(こころの健康センター)

厚生労働省が各都道府県や政令指定都市に設置する依存症全般の相談窓口です。地域によってゲーム依存に対応する専門窓口が無い場合もありますが、心の健康問題に対して専門家が対応しています。

https://www.zmhwc.jp/centerlist.html

民間の専門医療機関

医師による専門外来や個人カウンセリング、入院治療などを受けられる機関があります。

久里浜医療センターのHPでは全国でインターネット依存・ゲーム障害の治療が受けられる施設やプログラムのリストが公開されているので、参考にしてください。

https://kurihama.hosp.go.jp/hospital/net_list.html

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