毎日学校に行けていた子どもが、ある日突然学校に行けなくなってしまう。理由を聞いても、なぜ学校に行けないのかよくわからない、そんな保護者の方も多いのではないでしょうか。
今回は不登校の原因を考える際に重要な7つのタイプを解説します。
目次
不登校にはそれぞれの原因がある
いざ不登校という状態に直面すると「なぜうちの子が、、」と理由を考えてしまいます。時にはお子さんを問い詰めてしまう方もいるかもしれません。
不登校への対処では、子どもそれぞれの状態や原因に合わせた対処が重要です。そのためには、子どもがなぜ学校に行けなくなってしまったのか、正しく理由を知ることが必要です。
本記事の内容を参考にしながら、どのような原因で学校に行けなくなってしまったのか、ゆっくりと知り、判断していくことが重要です。
ただし、こうしたタイプ分けはあくまで目安でもあり、どの子どももいずれかのタイプに必ずぴったりと当てはまるとは限らないので、参考程度にされてみてください。
不登校の6つのタイプ
不登校のタイプの分類方法として有名なものに、文部科学省が不登校の実態調査を際に用いる6分類があります。それぞれのタイプを以下で解説します。
「情緒的混乱」型
気分の落ち込みや身体の不調を訴えて学校に行けないというタイプです。成長過程にある様々な要因によって、不登校という結果に現れてくるため、原因別にさらに分類がされています。
-分離不安によるもの
子どもが親、特に母親と離れ離れになることに強い不安を覚えてしまい、学校に行けなくなります。母親と一緒にいると自信を持って振る舞えるなどの特徴があります。
決して甘えではないので、無理に引き離すのではなく、親との安心できる関係を築くことを優先し、年齢に応じて少しずつ自信を持たせてあげることが必要です。
-息切れによるもの
周囲の期待に応えて頑張りすぎて、不安を感じるようになり、学校に行けなくなるケースです。完璧主義の余り学校に行けない自分を責めたり、周りに相談ができないといった傾向もあります。
本人の挫折感や周囲への不満を認めつつ、少しずつ自信を取り戻すサポートが必要です。
-甘やかされによるもの
自分の意思を相手に伝えたり、我慢することがうまくできないと、集団生活に苦労し、苦手意識を持つようになってしまいます。生活習慣が乱れていたり、無気力な傾向が見られたりしますが、少しずつ自主性・自律性が持てるように支援する必要があります。
-生活基盤の不安定によるもの
生活困窮や家庭内不和、環境の変化などに伴い不安を感じてしまい、学校に行けなくなります。要因が明確であれば、できる限り問題の解消に努めることが必要です。
「無気力」型
学校に行かなくてはという思いが低く、これといったトラブルがないにも関わらず学校に行けないというケースです。生活が乱れることでさらに意欲が生じにくくなるので、根気よく生活のリズムを乱さずに、少しずつ意欲が出てくるのを待ちます。
「学校生活の影響」型
学校での人間関係や、勉強についていけないなどの課題から登校ができなくなります。いじめ、嫌がらせの他にも周りの子どもや先生との関係性がうまくいかないなどの原因があります。一時的な動揺が落ち着くと復帰が見えてきますが、対処を誤ると長期化する可能性もあります。
「あそび・非行」型
遊ぶため、または非行グループとの付き合いで学校に行かなくなるケースで、無断の遅刻や早退を繰り返すところから発展していきます。保護者だけでの対処が難しい場合もあるので、学校やその他の協力機関のサポートが必要になります。
「意図的な拒否」型
学校や先生、教育制度に対する批判的な感情から、学校に行く意義を認められず、登校を拒否するというケースです。
「複合」型
これまで挙げた複数の理由の組み合わせによるもので、何が不登校の主たる理由なのか見極められないという場合です。一つの特徴だけに着目せずに、子どもを複眼的に観察することが重要です。
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